米Intelは米国時間2009年8月3日,グリッド・コンピューティング活動に参加できるソーシャル・ネットワーキング・サービス「Facebook」用のアプリケーション「Progress Thru Processors」(ベータ版)をリリースした。Facebookユーザーはパソコンの余った演算能力を人道的な研究プロジェクトに提供し,活動を支援できる。アプリケーションは無料で利用可能。
このアプリケーションはパソコンのプロセサがアイドル状態にあるかどうか判断し,その演算能力を自動的にグリッド・コンピューティングへ割り当てる。パソコンの処理負荷が高まると演算能力の割り当てを停止するなどして,ユーザーの作業を妨げないという。
参加する研究プロジェクトはユーザーが選択可能で,以下の3種類。(1)がんやHIV,アルツハイマーといった疾病の治療方法を探る「Rosetta@home」,(2)地球規模の気候変動や気候モデルを調べる「Climateprediction.net」,(3)マラリアの伝染経路やワクチンを研究する「Africa@home」。
このアプリケーションの開発には,カリフォルニア大学バークリー校の分散コンピューティング・プロジェクトBerkeley Open Infrastructure for Network Computing(BOINC)が協力した。同プロジェクトは全米科学財団(NSF)から資金援助を受けている。
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