写真●NTTデータの榎本隆副社長
写真●NTTデータの榎本隆副社長
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 NTTデータは2009年7月31日,2010年3月期第1四半期(4~6月)決算を発表。売上高は前年同期比10%増の2693億2000万円,営業利益は同21.3%減の166億2400万円,経常利益は同27.1%減の151億8300万円,四半期純利益は同37.6%減の74億5600万円となった。

 連結子会社の拡大により売上高は増加したものの,法人向けの案件減少や,営業強化による販管費の負担増加により,利益は縮小した。販管費の増加要因について,榎本隆副社長(写真)は,「これまで経費の引き締めを継続してきたが,現場に疲弊感が出てきたため,一旦,手綱を緩めた」と話す。

 受注高は,法人向けが前年同期比4%減,金融向けは前期に大型案件の受注があった反動もあり同2.8%減少した。一方,公共向けは堅調で同12.7%増加した。「法人向け,金融向けのIT投資は依然厳しい。今期は法人・金融向けの受注低迷を公共向け案件がカバーするという構図が続くだろう」(榎本氏)。