ソフトバンクは2009年7月30日,2009年第1四半期の決算説明会を実施した。説明会にはソフトバンク 代表取締役社長の孫正義氏らが出席した。質疑応答の主な内容は以下の通り。

携帯電話のARPUが第1四半期で増えているが,これは底を打ったと考えていいか。

 音声と基本料金の収入の落ち込みを,データ通信による収入がカバーしている。ARPUは今後も横ばいか上向きで推移するだろう。

携帯電話機の販売台数は増えているのか。

 前年同期は181万台だったが,今期は200万台と増えている。

データ通信の定額サービス「パケットし放題」の加入率を教えてほしい。

 加入率は3Gユーザーの50%である。

携帯電話機を「新スーパーボーナス」で購入した際に受けられる「月月割」は,基本使用料を対象外にすると言われているが,これは実質的な値上げではないのか。

 今は一部の地域でテスト・ケースをしている段階。全国展開するかは検討しているところである。ただし,基本料金を割り引かれることで,月に8円しか払っていないユーザーがいる。このユーザーがほかのユーザーと同じようにネットワークを利用するのはフェアではない。せめて基本料金として月額980円ぐらいは,携帯電話機代以外に払ってほしい。通信料やオプション料金を利用することで,月月割のメリットを実感してほしい。

「パケットし放題」の利用状況を教えてほしい。

 3Gユーザーの50%が利用しており,そのうち30%が下限の料金を,40%が上限の料金を支払っている,残りの30%は下限料金と上限料金の間である。ただし動画や音楽配信サービスによって,利用額は前年比10%増加している。

選べるかんたん動画やかんたんミュージックの利用者数はどのぐらいか。

 200万ユーザーを突破している。

NTTドコモやKDDIが携帯電話機の販売台数を落とす中,なぜソフトバンクだけが販売台数を伸ばしているのか。

 iPhoneの導入が要因の一つだ。もう一つは24カ月の割賦販売期間を終えたユーザーの買い換えが始まっているからだ。

総務省で携帯電話事業者の接続料を見直す動きがあるが,接続料が下がった場合に,料金の値下げはあるか。

 ない。受け取る接続料と支払う接続料の両方が減るので,ユーザーの支払う料金には関係がないからだ。