米Sprint Nextelは米国時間2009年7月29日,2009年第2四半期の決算を発表した。売上高は81億4100万ドルで,前年同期の90億5500万ドルから10%減少した。純損失として3億8400万ドル(希薄化後の1株当たり損失は13セント)を計上し,前年同期の3億4400万ドル(同12セント)から,赤字幅を12%拡大した。

 減価償却費控除前の調整後営業利益(OIBDA)は17億6900万ドルで,前年同期の20億9600万ドルから16%減少したものの,前期の17億2300万ドルからは増加した。同社によると,販売費および一般管理費の削減に取り組んだことが奏功した。

 また,当期にフリー・キャッシュ・フローとして6億7600万ドルを創出した。前年同期は1100万ドル,前期は7億9600万ドルだった。

 無線事業の売上高は70億400万ドルで,前年同期比9%減少した。そのうちサービスによる収入は64億ドルだった。当期末時点の無線サービス加入者数は4880万人で,前期の4910万人から減少した。しかし解約率は2.05%で,前期の2.25%からわずかに改善した。

 有線事業の売上高は14億2800万ドルで,前年同期から11%減少。インターネットによる収入は前年同期比10%増加した。企業のグローバルMPLSサービスに対する需要増と,VoIPサービスを利用するケーブル加入者層の拡大が収入増につながった。しかし,旧システムによる音声/データ・サービスの収入が32%落ち込み,インターネットによる収入増を相殺した。

 なお,同社は前日,英Virgin Groupの米国法人Virgin Mobile USAを買収することで両社が最終合意に達したと発表した(関連記事:Sprint NextelがVirgin Mobile USAを買収へ,プリペイド事業の拡大を狙う)。

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