画面1 Novell Privileged User Managerは,管理者のキー操作を記録する機能を備えている
画面1 Novell Privileged User Managerは,管理者のキー操作を記録する機能を備えている
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 ノベルは,情報漏洩対策用のセキュリティ・ソフト「Novell Privileged User Manager 2.2」および「Novell Identity Audit 1.0」の国内出荷を2009年7月29日に開始した。社内システムの監視に用いることで,情報漏洩対策を効率的に実現できる。メニュー画面は英語だが,日本語のドキュメント類を用意している。

 「Privileged User Manager」は,UNIXのrootといったOSの特権ユーザーの操作を制限したり,操作履歴を記録したりするソフトウエア。特権ユーザーは,システム管理作業のための大きな権限を持つが,特権ユーザー自体のパスワードは頻繁に変更されないなど管理が甘くなる傾向がある。この製品を導入すると,管理者ごとに特権作業を制限する,管理者の操作を記録して監査するといったことが可能になる(画面1)。

 同製品は,米Novellが2009年2月に米Fortefiから買収した技術を基に開発した。価格はオープン。市場推定価格は,初年度が管理対象1インスタンス当たり11万2560円(ライセンス費用およびメンテナンス費用の合計の税別)。管理に際しては管理対象OSにモジュールを導入する。当初サポートしているのは,AIX,HP-UX,SolarisなどのUNIXおよびSUSE Linux EnterpriseなどのLinux。IBMのメインフレームであるSystem zについては9月を目標に,Windowsについては年内を目標にモジュールを開発中という。

 「Identity Audit」は,Novell eDirectoryやNovell Identity Managerなどノベルが提供する複数のアイデンティティ管理製品のイベント・ログを一括管理するソフトウエア。IDの登録・変更,連携,アクセス履歴といったイベント・ログを自由に検索するとともに,レポートを効率的に作成することができる。Novell Auditの後継製品として開発された。機能的には同等だが,アーキテクチャやデータの管理方法などを見直している。Identity Auditの価格はオープンで,管理するユーザーIDの数に応じて支払う。市場推定価格は,初年度が2256円/ユーザーID(ライセンスおよびメンテナンス費用の合計の税別)。