米Red Hatは米国時間2009年7月21日,米MicrosoftがWindowsサーバー仮想化機能「Hyper-V」用デバイス・ドライバのソースコードをLinuxカーネル開発コミュニティに提供したことに対し,歓迎するとのコメントを発表した。Red Hatは,今後もこの方針を維持するようMicrosoftに求めている。

 Red Hatによると,MicrosoftはLinuxとオープンソース・ソフトウエア,ソフトウエア・ライセンスGNU General Public License(GPL)を「悪の枢軸」と批判していたが,ついにコピーレフトの概念が定着している現実を受け入れたという。

 ただし,Microsoftが特許の問題を解決しない限り,完全なLinuxコミュニティのメンバーとはみなされないと指摘。Linuxコミュニティから尊敬と信頼を得るには,Linuxやその他オープンソース開発者,ユーザーに特許権を行使しないことを明言する必要があるとした。

 Microsoftから提供されたデバイス・ドライバを利用すると,「Windows Server 2008 Hyper-V」「Windows Server 2008 R2 Hyper-V」上の仮想マシンで動くLinuxのパフォーマンスを向上できるという。これはWindowsのセールス・ポイントであるからMicrosoftのメリットになると同時に,選択肢が広がることでLinuxユーザーも恩恵を得るとしている(関連記事:Microsoft,Hyper-V用ドライバのソースコードをLinuxコミュニティに提供)。

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