米IBMは米国時間2009年7月21日,仮想サーバー管理ソフトウエア「IBM Systems Director VMControl」を発表した。データセンターの構築・保守およびコスト低減をサポートする。併せて,同社のサーバー製品ライン「IBM Power Systems」への長期的な投資を保護するために,次世代プロセサ「POWER7」を搭載する次世代サーバーへのアップグレード・パスも発表した。

 Systems Director VMControlは,異種仮想サーバーが混在する環境において,仮想サーバーのライフサイクルを管理するツール。仮想サーバーの作成・管理機能のほか,仮想リソースの変更や削除,別のロケーションに移動させる機能などを備える。メインフレーム「System z」からx86ベースの「System x」サーバー,ブレード・サーバー「BladeCenter」,Power Systemsまで,仮想リソースを共通のインタフェースで管理できるようになる。

 次期プロセサPOWER7については,POWER6ベースのPower 570およびPower 595サーバーから容易に移行できるアップグレード・パスを用意した。これらのシステムでは,既存のシステム・フレームにおいてPOWER7チップに交換後,稼働中のアプリケーションまたはOSパーティションを1台の物理マシンから別のマシンに移動させる「PowerVM Live Partition Mobility」や「Live Application Mobility」を使って,アプリケーションをダウンタイムなしで新システムに移動できる。

 POWER7は,POWER6と同じ消費電力で2~3倍の処理能力を持っており,POWER7搭載システムでは,1台当たりで最大1000台の仮想マシンを集約できるという。

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