RubyKaigi2009の会場
RubyKaigi2009の会場
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 2009年7月17日から19日の3日間,東京都の学術総合センターで「RubyKaigi 2009」が開催された。RubyKaigiは日本Rubyの会が中心になって開催しているRubyコミュニティのイベントである。2006年の第1回から数えて4回目となる今回は,3日間でのべ約2000が参加した。

海外からGitHubのChacon氏らが来日

GitHubのScott Chacon氏
GitHubのScott Chacon氏
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Engine YardのYehuda Katz氏
Engine YardのYehuda Katz氏
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 RubyKaigiには例年,海外から多くのスピーカーや聴講者が参加する。2009年も海外から十数名のスピーカーが講演のため来日,米国やヨーロッパはもちろん,エジプトや南アフリカからも参加があった。

 オープニングはGitHubのScott Chacon氏が講演した。GitはLinus Torvalds氏が開発した分散ソースコード管理システム。GitHubはそのホスティング・サイトであり,Ruby on Railsで開発されている。Chacon氏は簡単にブランチ(分岐したバージョン)を作れ,かつブランチでの変更を本流にマージすることができるGitの仕組みを解説し,「Gitはチームの時間を節約する」と語った。またブランチの75%から本流へのコントリビュートが行われているとして,開発者が自分のブランチを作れることのメリットを紹介した。

 Engine YardのYehuda Katz氏は,現在開発中のRuby on Rails 3について講演した。Ruby on Rails 3は,RubyフレームワークであるMerbをそのコアとして取り込む。RailsとMerbのコアメンバーであるKatz氏は,Merbをコアとして採用することにより「Rails3は,他のRubyコードとRailsの共存をより容易にする」と述べ,Rails3でのコーディングについて説明した。