米Hewlett-Packard(HP)は米国時間2009年7月17日,分散型ファイル・システム・ベンダーの米IBRIXを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。手続きは30日以内に完了する見通し。買収金額については明らかにしていない。

 IBRIXは,大容量のデータを扱う企業向けのファイル・システム・ソフトウエアを手がけている。同社の製品は,データ保護,高可用性,データ管理などの機能を備え,スケールアウト可能なクラウド・コンピューティング環境での導入を想定している。2000年に設立された非公開企業で,従業員は53人。通信,メディア,インターネット,医療,生命科学,金融サービスなど,さまざまな業界の顧客を175社以上かかえている。

 HPは,IBRIXの製品を獲得することで,台頭しつつあるスケールアウト型の高性能コンピューティング・ストレージ市場における競争力を強化したい考え。

 両社は3年前から提携関係にあり,IBRIXのソフトウエアは,HPのSAN製品「StorageWorks」,サーバー「ProLiant 」,ブレード「BladeSystem」,LANスイッチ「ProCurve」などと組み合わせて利用可能。

 買収手続き完了後,IBRIXはHP技術ソリューション・グループのStorageWorks事業に統合される。

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