ノックス ネットワーク事業部営業部営業2課の鈴木克利氏
ノックス ネットワーク事業部営業部営業2課の鈴木克利氏
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 「WebアプリケーションやSNSの普及に伴い、ユーザーはセキュリティ・アプライアンスで脅威をチェックする形から、クラウド上でチェックする形に移行している」。ノックスの鈴木克利氏(写真)は2009年7月16日、都内で開催された「エンタープライズ・クラウドフォーラム」でこう語り、「Webセキュリティ対策がセキュリティ・アプライアンスを導入する形から、SaaSとして利用する形に遷移している」と指摘した。

 講演の冒頭、鈴木氏はセキュリティに関連する“1万2000”という数字をスクリーン上に示し、聴講者に「この数字を見て何を想像するか」と問いかけた。「この“1万2000”という数字は世界中で1日に報告されるセキュリティの脅威の数だ。脅威の内訳は緊急性を要するものから注意を喚起する程度のものまで様々だが、この数は数年前と比較すると非常に多い」。

 「攻撃の対象として特に増加が著しいのが『Gmail』に代表されるWebアプリケーションだ。こういったWebアプリケーションに対して、SaaSとして提供するセキュリティ・サービスは最適なツールになる」とした。この理由として鈴木氏は、(1)初期投資が不要である、(2)運用管理の負担が軽減できる、(3)導入期間が短縮できる、(4)拡張性が高い、という4点を指摘した。

 そのうえで、実際の効果について鈴木氏は、「従業員数が300~500人規模の当社の顧客企業で比較した場合、SaaSとして利用するセキュリティ・サービスは従来のセキュリティ・アプライアンスと比較して、半分程度の費用で導入、運用することが可能になった。また導入期間も5分の1に短縮できた」とした。