チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは2009年7月16日,Webアクセスのセキュリティや,認証,VPNの機能を強化したクライアント向けセキュリティ製品の新版「Endpoint Security R72」を発表した。本日から受注を開始する。

 Endpoint Security R72は,2008年から提供しているEndpoint Security Rシリーズの最新版である。新機能として,(1)仮想環境でWebブラウザを動かす「Check Point WebCheck」,(2)認証機能を統合する「OneCheck」,(3)VPNの自動接続機能「VPN Auto-Connect」の三つを追加した。

 (1)のCheck Point WebCheckは,仮想ブラウザ(仮想環境で実行したWebブラウザ)を使ってWebサイトにアクセスするというもの。仮に,不審なサイトにアクセスしマルウエアを自動ダウンロードさせられてしまった場合でも,マシンへの直接的な被害を防ぐ。フィッシング・サイトや攻撃サイトを判別するといった機能も備える。対応するWebブラウザは,Internet Explorer 6/7/8とFirefox 2/3。(2)のOneCheckは,同製品が用意する三つの認証(ディスク暗号化,VPN接続,メディア暗号化)とWindowsログオンの認証を統合する機能である。一つのIDとパスワードで,すべての認証機能をそのまま使えるようにする。(3)のVPN Auto-Connectは,VPNの利用中に移動をしてしまい,接続先のネットワークが変わった際に自動的に再接続する機能である。

 Endpoint Security R72は,機能ごとに四つの製品に分かれる。ファイアウォール機能やアンチ・ウイルス機能,VPN機能を備える「Endpoint Security」(旧「Secure Access」),ディスク暗号化機能を備える「Full Disk Encryption」,USBメモリーなどの外部装置の暗号化機能を備える「Media Encryption」,すべての機能を統合した「Endpoint Security Total Security」である。価格は,Total Securityで1クライアントあたり1万4000円からとなる。