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「データセンターとクラウドの特徴を結びつける」--米EMCのElias主席副社長

2009/07/15
干場 一彦=日経SYSTEMS
写真1 米EMCのHoward D. Elias氏(主席副社長)
写真1 米EMCのHoward D. Elias氏(主席副社長)
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写真2 新しいエンタープライズITの形「プライベート・クラウド」
写真2 新しいエンタープライズITの形「プライベート・クラウド」
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 EMCジャパンは2009年7月14日,同社のユーザーなどに向けたセミナー「EMC Forum 2009」を開催した。テーマは「コスト削減を実現する情報インフラストラクチャの全体最適」。基調講演では,米EMCのHoward D. Elias氏(主席副社長 EMCグローバル・サービス 兼 リソース管理ソフトウェア・グループ プレジデント,写真1)が,クラウド・コンピューティング時代における新しい情報インフラのあるべき姿を解説し,同社がその実現に向けた戦略を加速していることを訴えた。

 基調講演に先立つ挨拶で,EMCジャパンの諸星俊男氏(代表取締役社長)は「EMCのストレージ・システムは,ハイエンドからコンシューマまですべて提供できる。情報インフラの分野では,サーバーを除いて手広く事業を展開していきたい」と述べた。特にこれから重要なのが,今回のテーマにも挙げた「情報インフラの全体最適化」であるという。これまでは,アプリケーションごとに最適化した基盤を用意してきたが,技術の進歩をタイムリーに取り入れられない。アプリケーションとインフラを疎結合にすることによって,早く安いインフラを利用できるようになる。

 続いて始まった基調講演におけるElias氏のテーマは「厳しい時代をどう生き抜くか〜経営とITから組織の価値を考える」。同氏は2009年を,第二次大戦後初めて世界経済が縮小する,大恐慌以来の厳しい時代と位置付ける。ITの予算も縮小するが,情報成長は止まることがないという。対策としては,複雑過ぎて変更が困難な情報インフラの改善を挙げる。現状はIT予算の4分の3は現状維持のメンテナンスに使われている。これを新しい発想で打開する必要があるとする。

 EMCは顧客の最重要ニーズを念頭において,ストレージに代表される「情報インフラストラクチャ」とVMwareの製品に代表されるような「仮想インフラストラクチャ」という二つの分野の事業を戦略的に推進していく。また,この二つの戦略事業を統合することで「クラウド・インフラストラクチャ」を構成する。クラウド・インフラストラクチャでは,ITインフラストラクチャを巨大なリソース・プールとして稼働させ,インフラストラクチャをサービスに変革させることができる。

 クラウドの定義はさまざまだが,利用状況を旅行にたとえて「旅は始まっている」とした。EMCは「仮想化データセンター(インターナル・クラウド)」の備える「実証」「制御性」「信頼」「セキュリティ」と,「クラウド・コンピューティング(エクスターナル・クラウド)」の備える「柔軟」「動的」「オンデマンド」「効率」というそれぞれの特徴を相互に結びつける「連携(フェデレーション)」を実現していく。この連携した状態の全体をEMCは「プライベート・クラウド」と呼んでおり,新しいエンタープライズITの形であるとする(写真2)。

 これを実現するためには,まずユーザーは仮想化を始める。それから自社のプライベート・クラウドを作る。このような環境で,アプリケーションをITインフラに依存しないようにしておく。すると,アプリケーションは,「仮想化データセンター」と「クラウド・コンピューティング」の世界をシームレスに動けるようになる。また,仮想化したクライアントをここにおけば,自分のアプリケーションへ,どんなときも,どんなデバイスでも,どこにいてもアクセスできるようになるという考えを示し,このビジョンの実現へ向けて戦略を加速していくとした。

 基調講演に続く,ゲスト・スピーカー・セッションでは,「情報を基軸にビジネスを変革する「ローソン3.0」」というテーマで大手コンビニエンスストアであるローソンの横溝陽一氏(常務執行役員 CIO ITステーション ディレクター)が同社の経営に対するITの役割を語り,同社が実施しているさまざまな施策を解説した。

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