複数のSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)を一括管理できるようにするサービスを手がける米Power.comは,米国時間2009年7月10日,SNS「Facebook」で同社のサービス経由のアクセスを制限しようとする行為が米連邦の独占禁止法(独禁法)とカリフォルニア州の不正競争法に違反するとして,米Facebookを提訴した。

 Power.comは,Facebookのほか「MySpace」「Orkut」「LinkedIn」「hi5」の各種SNSやミニブログ「Twitter」などに対するアクセスを統合し,各サイトのデータを一括管理できるオンライン・サービスを提供している。Facebookはこうしたアクセス方法が不適切と主張し,2008年12月にツール/サービスの提供を止めるよう求め,Power.comを提訴した。これに対しPower.comは,Facebookユーザーが投稿した各種データはユーザーの所有物であり,Facebookにはアクセスを妨げる権利がないと反論し,反訴に踏み切った。

 Power.comは,Facebookも「Yahoo!」「AOL」「Hotmail」「Gmail」といった外部サービスのユーザー名とパスワードを受け付け,Power.comと同様のアクセス中継サービスを提供していると主張している。

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