米サンフランシスコ大学(USF)は米国時間2009年7月9日,「シリコンバレーでベンチャ投資家の市場に対する信頼感が2期連続で回復傾向を示した」とする調査結果を発表した。

 ベンチャ投資家による今後6~18カ月の市場に対する信頼感を示す指数「Silicon Valley Venture Capitalist Confidence Index」は,2009年第1四半期の3.03(5段階評価)に続き,同年第2四半期は3.37まで回復。過去5年で最低評価を記録した2008年第4四半期から2期連続で上向いた。

 同大学によれば,ベンチャ投資家は,金融危機の最悪の段階は過ぎたと考えている。金融市場混乱の影響が今後もしばらくベンチャ業界に残るものの,大半の投資家は才能のある起業家の増加と,イノベーションの進展を認めている。懸念事項としては,流動性資産の不足と革新的な企業に投じる資金が限られていることなどが挙げられている。特に,起業初期段階の企業に対する出資が減少しているという。

 この調査は,サンフランシスコのベイエリアおよびシリコンバレー在住のベンチャ投資家42人を対象に,2009年6月に実施された。

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