会津若松市長 菅家一郎氏
会津若松市長 菅家一郎氏
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 会津若松市は2009年7月より,同市が市民に配布するOpenOffice.org収録CD-ROMの広告主の募集対象を,市内の企業から全国に拡大した。アンケートへの同梱や教育機関,公共施設などで配布する。同市は市役所内の標準オフィス・ソフトとしてOpenOffice.orgを採用している。

 会津若松市は2008年5月より,市庁舎のパソコンのオフィス・ソフトをオープンソースのオフィス・ソフトであるOpenOffice.orgに順次移行している。移行により5年間で約1500万円のコスト削減を見込む。すでにOpenOffice.orgを全パソコン約840台にインストール済みで,更新したパソコン約240台にはMicrosoft Officeは搭載せずOpenOffice.orgのみを導入している。2012年までに,OpenOffice.orgだけを搭載したパソコンを全体の85%程度まで拡大する方針だ。

 また市の標準文書ファイル形式としてODF(Open Document Format)を採用。無償で利用可能なOpenOffice.orgで読み書きできるODF形式にすることで,市民が有償ソフトを購入することなく閲覧,作成できるようにすることが狙い(関連記事)。すでに市役所内の文書管理システムでは,添付文書の40.4%がODFであり,Microsoft Office文書は44.3%に減少している。

 「より多くの方にOpenOffice.orgを利用していただくために,CD-ROMの無償配布に取り組んでいる。2009年6月にCD-ROMの広告主を募集したが,先進的な取り組みとしてして各種報道機関にも取り上げられ評価されたことから,募集対象を全国に拡大した」(会津若松市長 菅家一郎氏)。募集要項などは同市のホームページに掲載している。


会津若松市長 菅家一郎氏の会見動画