写真●富士通の吉田正敏プロダクトソリューション技術統括部統括部長
写真●富士通の吉田正敏プロダクトソリューション技術統括部統括部長
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 富士通は2009年7月8日、IAサーバーを用いた提案を技術支援するための新組織を同日付で設立したと発表した。営業担当者やSEがIAサーバーを用いた提案に関する技術的な問い合わせをする場合、同組織が窓口となりすべての質問に対応する。問い合わせを効率化することで、商談にかかる時間を短縮する狙いがある。

 名称は「IAサーバシステムセンター」で要員は80人。ブレードサーバーやオープンソース・ソフトなど分野別に存在していた技術支援組織を一つに統合した。センター長を務める吉田正敏プロダクトソリューション技術統括部統括部長は「これまでは対応窓口が複数あったため、営業担当者は問い合わせたいことがあってもどこに相談すればいいか分かりにくかった」と話す。

 問い合わせ対応に加えて、提案内容のテンプレート化と関連技術の技術教育も手掛ける。テンプレート化する対象は、見積もりを出すためのシステム構成から、提案時に話すべきセールストークにまで及ぶ。吉田統括部長は「新しい技術が登場すると、その技術を用いた提案は非常に時間がかかる傾向にある。新技術も素早くテンプレートに取り込み、提案時間の短縮につなげたい」と話す。目標は「提案時間を従来の3分の1に短縮する」こと。

 技術教育については、パートナーを含めてより多くの営業担当者やSEを教育できる体制の確立を目指す。教育担当者の増員したりeラーニングを用いることで、08年度の2.5倍に当たる年間のべ1万人を教育できる体制を整える。

 富士通は2010年に国内でIAサーバーを20万台販売する計画を発表している。今回の新センターの設立により営業担当者とSEの提案業務を効率化して商談機会を増加させ、IAサーバーの拡販につなげたい考えだ。