日本IBMは2009年7月8日、顧客データや会計情報などを分析し、ユーザーの意思決定を支援する新サービス「Business Analytics and Optimization(BAO)」を発表した。新サービスは日本IBMが提供するBIツールや数理分析ソフトなどのソフトウエア、サーバーやストレージなどのハードウエアを、金融、流通、製造といった業種別にメニュー化した点が特徴。ユーザーは日本IBMが持つ各種サービスを自身で選択・組み合わせる必要がなくなり、利便性が向上する。

 新サービスは金融、公共、流通、製造、通信・メディア・公益など各業種の特性に応じて、日本IBM側で同社製品をメニュー化して提供する。例えば金融であれば、顧客データ管理や不正行為管理、信用リスク管理などを組み合わせて販売する。

 新サービスの提供開始に際して、ユーザーの意思決定の支援を専門に手掛ける新組織を7月1日に設けた。同組織には253名の専任コンサルタントが所属し、BAO導入を支援する。

 さらに新サービスのデモやコンサルティングを手掛ける組織「IBMアナリティクス・ソリューション・センター(ASC)」を7月15日に、丸の内オフィスおよび日本IBM大和事業所内に新設する予定だ。ASCはWeb会議システムを使って、世界8カ所のIBM基礎研究所やベルリン、ニューヨークなど欧米やアジアに設立するASCと連携し、書籍の発行や業種別セミナーを開催する。

 「すでに数社がBAOを導入済み」(日本IBM グローバル・ビジネス・サービス部門の赤阪正治パートナー)という。100社への導入を目指す。