米Pandoraは米国時間2009年7月7日,2007年に設定されたインターネット・ラジオで配信する楽曲の著作権使用料について,Webキャスター,アーティスト,音楽レーベルの2年間にわたる交渉が合意に達したと発表した。新しい著作権使用料の決定を受け,同社のインターネット・ラジオにおいて,無料版のサービスに時間制限を導入することを明らかにした。

 同社は,改定された著作権使用料の金額が高いため,今回の時間制限の導入に踏み切ったと説明している。同社によれば,インターネット・ラジオでストリーミング配信する楽曲の著作権使用料は他の形態のラジオよりも高く設定されているという。

 今回の決定により,無料版Pandoraのユーザーは,1カ月当たりのラジオ聴取時間が40時間に制限される。40時間に達した月は,99セントを支払うことで無制限にラジオを聞くことができという。有料版のPandora Oneでは,引き続き無制限にラジオを聞くことができる。

 同社は,「存続可能な著作権使用料による長期契約を結ぶことができた」とコメントする一方で,「現行のシステムは著作権使用料が高く設定されているPandoraのようなインターネット・ラジオ局や,AM/FMラジオで楽曲が放送されても報酬を受けられない音楽アーティストにとって不公平だ」と主張。ミュージシャンの権利保護を目的とする法案(Performance Rights Act)の制定支持を表明している。

発表資料へ