米VMwareは米国時間2009年7月7日,米Oracleに買収された米Virtual Iron Softwareのサーバー仮想化ソフトウエア「Virtual Iron」の既存ユーザーを対象とした乗り換え優待キャンペーンを実施すると発表した。「VMware vSphere 4」および「VMware vCenter Server」を4割引き,1年間のサポート・サービスを1割引きで提供する。実施期間は2009年7月1日~9月30日。

 「Virtual Iron Enterprise」4.0以降および「同 Extended Enterprise」4.0以降を利用している全世界のユーザーが対象となる。優待価格で購入できるのは,「VMware vSphere 4 Advanced Edition」「同Enterprise Plus Edition」「VMware vCenter Server Foundation」「同Standard」の4製品のライセンスと,これらの製品の1年間のサポート/サブスクリプション・サービス。

 利用には,現在のVirtual Ironのライセンスとサポート契約を証明するものが必要。優待価格の適用は,利用中のVirtual Ironのライセンス数が上限となる。

 米メディア(InfoWorld)の報道では,VMwareの広報担当者のNick Fuentes氏の話として,Virtual IronからVMwareへの仮想マシンの移行は無償の「VMware Converter」で実行でき,移行に関する技術リソースもオンラインで提供するとしている。移行は「非常に単純明快」だとFuentes氏は述べているという。

 Oracleは5月13日にVirtual Iron Softwareの買収を発表(関連記事:Oracle,仮想化管理技術のVirtual Iron Softwareを買収へ)。同社の仮想化ソフトウエア「Oracle VM」にVirtual Ironの技術を完全に統合する意向を示していた。英メディア(The Register)の6月19日付けの報道によると,同社はVirtual Ironの販売パートナーに対し,既存のVirtual Iron製品の開発と提供の打ち切りを宣言し,既存顧客も含めたすべてのユーザーに対し,7月以降は新規ライセンスの販売を認めない旨を伝えたという。

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