朝日新聞社は2009年7月6日,携帯端末向けサービスのコンテンツ管理システム(CMS)「Chess」(チェス)を開発し,携帯ソリューション事業を展開すると発表した。Chessは,文芸春秋が同日にサービスを開始するスポーツ総合雑誌「Number」の公式サイト「Numberモバイル」に採用された。

 Chessは,携帯サイト向けCMSに必要なさまざまな編集機能を,容易にかつ直感的に利用できるように工夫されているという。4キャリアの公式サイトに対応しており,テキストや写真などの素材とデザインを分けて管理しているため,一つの素材を編集するだけで4キャリアのページを同時に更新できる。

 さらにテキスト,画像,動画,音声,Flashなどの多様なリッチコンテンツに対応可能,画像の自動サイズ調整機能があり,個々の携帯端末の画面に最適化したサイズで表示できる,といった特徴を持つ。アンケートや掲示板機能も標準でサポートしている。また,「Chess」指定のフォーマットに変換することで,外部システムから提供された素材の取り込みも可能である。

 朝日新聞社は1999年以来,携帯サイト「朝日・日刊スポーツ」をはじめ10以上の携帯サイトを立ち上げており,そのシステムの多くが自社開発によるものだという。Chessはこうした自社サイトの運営で蓄積したノウハウを生かして開発した,情報配信系サービスに最適化した携帯サイト向けCMSとなる。

 朝日新聞社はこのシステムを,ほかの新聞社や出版社など,情報サービス系の携帯サイトを検討中の企業に向けて,販売する方針である。

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