ジャストシステムは2009年7月6日,法人向けファイル送信サービス「親展通信」を開始した。外部に送信するデータを事前に確認する「外部送信決裁機能」があるのが特徴である。同社のサービス・サーバーを介して,10ファイル,合計200Mバイトまで一度に送信できる。送信回数は無制限。利用料は月額1800円(10ユーザー・ライセンス,税別)から。

 親展通信は,メール添付に適さない大容量ファイルや機密性の高いファイルを,企業間で受け渡すためのネットワーク・サービス。送信者が,送り先のメール・アドレスを添えてサービス・サーバーにファイルをアップロードすると,送り先の相手に通知メールが届く。メールを受信した相手は,通知メールに記載されたURLにアクセスして,ファイルをダウンロードするためのパスワードを設定する。パスワードの設定後に,ダウンロード画面のログインURLを記したメールが最初の通知メールと同一のあて先に届く。同じメール・アドレスに2回のメールを送ることで,ダウンロード先が確実に送りたい相手であることを確認する。また,ファイルのアップロード/ダウンロードをSSLにより暗号化することで,途中の経路におけるセキュリティ性を高めている。

 外部に送信するデータを事前に確認する「外部送信決裁機能」があるのも同サービスの特徴である。この機能では,送信先や送信ファイルを事前に上長が確認する決裁フローを運営可能である。機能を有効に設定した場合,ファイルがアップロードされると同時に,上長などの決裁者に通知メールが届く。決裁者は,サーバーにアクセスしてファイルを閲覧し「承認」または「却下」の設定をする。すべての決裁者が承認すると送信先の相手にはじめてメールが届くため,不適切なメールは事前に送信を停められる。決裁者が却下し,ファイルが送信されなかった場合は送信者に通知メールが届く。この外部送信決裁機能は,管理者がユーザーごとに「強制」「任意」「禁止」を設定できる。

 さらに,オプションで,送信先からファイルを含んだ返信も受け取れる「センドバック機能」,ファイルのアップロード時/ダウンロード時にウイルス・スキャンを行う「ウイルスチェック機能」,受信者の画面に企業ロゴを表示する「ロゴマーク表示機能」などを提供する。