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B-CAS見直し、新方式は年内策定へ、「ライセンス管理は既存団体で」との意見も

B-CASの改良と新方式の枠組みの概要(配布資料から抜粋。以下同じ)。
B-CASの改良と新方式の枠組みの概要(配布資料から抜粋。以下同じ)。
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技術的エンフォースメントと制度的エンフォースメントの役割。
技術的エンフォースメントと制度的エンフォースメントの役割。
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新制度の導入スケジュール。この中では規格策定時期を明記していないが、会合の中で村井純主査が「年内が目標」と言及した。
新制度の導入スケジュール。この中では規格策定時期を明記していないが、会合の中で村井純主査が「年内が目標」と言及した。
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 情報通信審議会 情報通信政策部会 デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会(デジコン委)の第56回会合が、2009年7月2日に開催された。懸案となっていた地上デジタル放送の新たなコピー制御方式について、近く発表予定の中間答申案を公表。2009年末までをめどに具体的な規格を策定することが提案され、大筋了承された。新方式の具体的な運用開始時期は「2011年7月24日のデジタル全面移行の時期までに、可能な限り早期に運用が開始されることが望ましい」との表現にとどめた。

 新方式は、地上デジタル放送のコンテンツ保護を目的とした「技術的エンフォースメント」の仕組みとして、デジコン委で検討してきたもの。現行のB-CAS方式によるコンテンツ保護が破られたことや、B-CASカードの扱いが消費者にとって不便であることを受け、B-CAS方式に代わる仕組みの導入を検討していた。既にB-CAS方式の受信機が5000万台以上販売されていることを受け、B-CAS方式も新方式と並んで継続する。本来認められている枠組みを超えて、番組を不正コピーする機器の製造・販売を取り締まる「制度的エンフォースメント」とセットで導入する。

 これまでのデジコン委の議論では、(1)B-CASカードの小型化、(2)B-CASカードの事前実装、(3)チップを使用した新方式、(4)ソフトウエアを使用した新方式、という4方式について検討が進められていた。今回の答申案では、「実装方法の違いを除けば、仕組みはほぼ同等」として、(3)(4)を統合して「技術開示方式」と表現。チップとソフトウエアのいずれを採用するかは、機器メーカーが決められるとした。

 新方式の規格策定に向けたスケジュールについて、この日配布された中間答申案には明記されなかったものの、デジコン委の村井純主査が「ゴールは地デジ完全移行に役立つということ。そこから逆算していき、(デジコン委傘下にある技術検討)ワーキンググループでの議論の経緯から考えると、年内を目標ということを答申に入れられて良いのではと私は考えている」と表明した。また、新方式の規格策定に要する期間を短縮するため、日本民間放送連盟(民放連)などで検討されながら2007年12月に断念された「新RMP(コンテンツ権利保護)方式」を可能な範囲で転用する方針を示唆した。

 新方式におけるライセンス発行・管理機関については、既存のB-CAS社とは別の非営利法人を設立するケースに加え、新方式の実施に向けた準備期間の短縮や運用コストの削減などを目的に、既存の機関に委託することも検討されている。今回の会合では、この点について「例えば私的録音録画補償金の管理協会など、既存の団体で業務を増やすのではだめなのか。訳の分からない団体がもう1つできるというのでない方が、皆さんが納得できると思う」(堀義貴委員)、「B-CAS社の不透明さを除いた上で継続することも検討したい」(福田俊男委員)といった意見が出た。一方で、「ライセンス発行・管理機関が1つとなると、独占禁止法違反となるおそれがある。そうした危険性があるということを踏まえ、『独禁法や関連法規に留意する』という文言を答申に加えた方が良いのではないか」(三尾美枝子委員)との指摘もあった。

(金子 寛人=日経WinPC)  [2009/07/02]

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