APCジャパンは2009年7月2日、データセンターやサーバー室の熱分布を調査するサービスに新メニューを追加した。赤外線カメラを使って室内の熱分布を分析するメニューやその廉価版を用意。都内で20ラックまでであれば、26万4000円で調査する。

 新メニューは三つ。(1)「データセンタ熱分布アセスメント」、(2)「サーマルスキャン・ライト」、(3)「ワイヤリングクローゼットアセスメント」、である。

 データセンタ熱分布アセスメントは、赤外線カメラを使ってIT機器はもちろん、主要なブレーカーや分電盤、配電盤、UPS(無停電電源装置)などの温度を測定し、問題を分析するメニュー。IT機器の電流測定なども実施する。料金は、都内でラック数20までの場合は63万9000円である。

 サーマルスキャン・ライトは、データセンタ熱分布アセスメントの廉価メニューである。温度測定対象を配電盤とラックに絞った。都内で20ラックまでなら26万4000円だ。

 ワイヤリングクローゼットアセスメントは、ルーターやスイッチを設置する区画の温度調査を実施するメニュー。IP電話の導入で増えたネットワーク機器の温度状態や電源効率を調査したり、UPSの状態把握などを実施する。都内40回線までの場合、料金は22万2000円である。

 「まず実態を把握したいと考える企業にとって、100万円以上かかることが多いアセスメントサービスはハードルが高かった。経済情勢を踏まえ、思い切った料金を設定した」と、サービス事業部サービスオペレーション部の神谷徹部長は話す。

 同社は08年12月に、数値流体力学を利用した空調解析サービス、データセンター電源効率アセスメントサービス、データセンター電源・空調アセスメントサービスなどをすでに提供済み。新メニューで価格競争力を強める。料金はいずれも税込み。