米Googleは米国時間2009年7月1日,同社セキュリティ事業Postiniのデータをもとに,スパム・メールの動向に関して調査した結果を発表した。それによると,2009年第2四半期はスパム・メールが前年同期から6%増え,前期からは53%増加した。

 スパム攻撃は急増と急減を繰り返すなど,先行きの予測が困難という。悪質なISP「3FN」を運営する米Pricewertが業務停止命令を受けたことが6月4日に報じられ,その直後にスパムの件数は30%減少した。しかし,2008年11月に米スパム送信事業者McColoのネット接続が遮断された際も,4カ月後には遮断前の流通量に戻っており,Pricewertの場合も同様の経過をたどる見通し。Googleによると,業務停止後のレベルからすでに14%増加しているという。

 スパムの手法としては,ニューズレターに悪質なリンクや画像を掲載したスパムや,2007年に流行した広告画像を埋め込んだスパムが復活するなど,新旧取り混ぜた手口が検出された。古い手法が復活しているのは,現在市場に出回っているフィルタの機能を調べるための行為と,Googleは分析する。

 ウイルスについては,電子メールにペイロードを組み込んだものが感染を拡大し,ペイロード・ウイルスが大流行した2007年3月と同レベルまで増加した。

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