PostgreSQL Global Developmentは2009年7月1日(現地時間),オープンソース・データベースの新版PostgreSQL 8.4をリリースした。2008年2月に8.3がリリースされて以来,1年5カ月ぶりのメジャー・バージョンアップとなる。8.4では管理系の機能の強化,SQL2003対応のウィンドウ関数,再帰SQLなど293件の新機能の追加および改良が行われている。

 PostgreSQL 8.4の主な機能は以下の通り。

・並列データベースリストア バックアップからのリストア速度を最大8倍向上させたという

・列単位の権限 データへのアクセス権限を細分化

・データベース単位の照合順サポート 複数の言語環境での利便性を向上

・インプレイス・アップグレード 長い停止時間を必要としないアップグレード・ツールpg_migratorのベータ版を提供

・新クエリ監視ツール 管理者がクエリの実行状況をより的確に把握できる

・ANSI SQL2003機能 ウインドウ関数,共通テーブル式,再帰結合など

 再帰SQLは,日本のSRA OSS日本支社が中心となり開発した(関連記事[PostgreSQLウォッチ]第39回 PostgreSQL 8.4の新機能「再帰SQL」と最新情報)。

 PostgreSQL 8.4はPostgreSQL公式サイトなどからダウンロードできる。

◎関連リンク
PostgreSQL 8.4プレスキット(日本PostgreSQLユーザ会による日本語訳)