ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営する米Facebookは米国時間2009年7月1日,同サイトへ投稿するコンテンツやプロフィールの公開範囲を決めるプライバシー設定に関して,新機能のテストを開始すると発表した。最高プライバシー責任者のChris Kelly氏が公式ブログで明らかにした。設定項目を統一し,情報の公開範囲をユーザーがわかりやすく指定できるようにする。

 これまでは,同サイトの機能強化に合わせて,対応するプライバシー設定をその都度追加してきたため,設定項目の数が増えて複雑になっており,選択肢にも統一性がない状態という。今回テストする新たなプライバシー設定機能はこれを解消するのが狙い。さまざまなコンテンツやプロフィール情報の公開設定を1つのページにまとめ,共通の選択肢から指定できるようにする。

 指定できる公開範囲は,全ユーザー,友人のみ,友人の友人など5種類。公開するユーザーを個別に指定することもできる。同社は,「Transition Tool(移行ツール)」と呼ぶ機能を用意して,従来のプライバシー設定から新たな設定への移行を促す。

 また従来は,自分の居住地域を登録し,同じ地域のユーザー向けに情報を公開できる「regional network」という機能があったが,この機能は廃止に向けた作業を進めているという。

 新しいプライバシー機能のテストは,一部のユーザーのみを対象として段階的に進める。米メディア(CNET News.com)の報道によると,まず米国の4万人のユーザーに対してテストを行った後,他国のユーザーも含めたベータ・テストを実施したうえで,全世界で正式に導入する。

[公式ブログの投稿記事]