写真●左から、日本ロレアル コンシューマープロダクツ事業本部メイベリンニューヨーク事業部ダイレクトマーケティングマネージャーの宮腰江里奈氏、GABAマーケティング部門オンライン課シニア・マネージャーの山根豪太氏、IMJモバイル インテグレーション事業本部事業本部長の高橋剛氏、IMJモバイル インテグレーション事業本部企画営業部プランニンググループマネジャーの吉岡英理子氏
写真●左から、日本ロレアル コンシューマープロダクツ事業本部メイベリンニューヨーク事業部ダイレクトマーケティングマネージャーの宮腰江里奈氏、GABAマーケティング部門オンライン課シニア・マネージャーの山根豪太氏、IMJモバイル インテグレーション事業本部事業本部長の高橋剛氏、IMJモバイル インテグレーション事業本部企画営業部プランニンググループマネジャーの吉岡英理子氏
[画像のクリックで拡大表示]

 2009年6月30日に開催したNETMarketing Forum 2009の併催イベント「Mobile Marketing Conference 2009」では、「モバイルコーポレートサイト構築最前線」と題したパネルディスカッションが開催された。パネリストは日本ロレアルのコンシューマープロダクツ事業本部メイベリンニューヨーク事業部ダイレクトマーケティングマネージャーの宮腰江里奈氏、GABAマーケティング部門オンライン課シニア・マネージャーの山根豪太氏、IMJモバイルのインテグレーション事業本部事業本部長の高橋剛氏、IMJモバイルのインテグレーション事業本部企画営業部プランニンググループマネジャーの吉岡英理子氏。モデレーターは日経BP nikkeiBP mobileプロデューサーの真下佳樹氏が務めた。

 冒頭、IMJモバイルの高橋氏が現在のケータイの企業サイトの現状を説明した。企業によるケータイサイトはビジネス直結型、ビジネス支援型に大きく分類可能で、ビジネス直結型には「Eコマース型」「キャリア公式課金型」、ビジネス支援型には「リード獲得型」「ブランディング広告型」のサイトがあると解説。「2002~2003年はビジネス直結型の相談件数が多かったが、最近ではビジネス支援型の問い合わせが増えている」(高橋氏)とした。

 続いて、パネリストとして登壇した日本ロレアルの宮腰氏、GABAの山根氏が自社のケータイサイトの取り組みを紹介した。日本ロレアルはキャンペーン用に作ったケータイサイトを紹介。商品の機能や使い方を伝えるだけでなく、エンターテインメント要素を加えた“Edutainment”というキーワードを大事にケータイサイト制作に取り組んでいるとした。

 日本ロレアルがブランディング広告型に近いのに対し、GABAはリード獲得型を意識したケータイサイトを運営。既存顧客向けサイト、新規顧客獲得用サイト、公式サイト、検索連動型広告のランディングページ用のサイトと4種類のケータイサイトを運営しているとし、既存顧客向けのケータイサイト以外は、なるべく表現、コンテンツともに簡素化しているとした。その理由を「英会話という商材は高額で、かつ無形商品。ケータイで購買に結びつけさせるのは難しく、リマインド情報にとどめているため」(山根氏)とし、興味を持ったユーザーをパソコンや実店舗へ誘導する流れを作っていると説明した。

 次に、モデレーターの真下氏がケータイサイトへの集客方法について話題を振った。日本ロレアルの宮腰氏は、テレビや雑誌、店頭、OOH(屋外広告)などあらゆる宣伝活動から、パソコン向けサイトまたはケータイサイトへと全方位的に集客していると説明した。一方、GABAの山根氏は主に検索エンジンからどう集客するかに焦点を当てていると説明。SEO(検索エンジン最適化)、SEM(検索エンジンマーケティング)、SMO(ソーシャルメディア最適化)に力を入れることで、「英会話」というキーワードで検索した人を自社ケータイサイトに誘導する工夫をしているとした。

 リード獲得型やブランディング広告型のケータイサイトは費用対効果が見えづらい。そのため、「非常に投資しにくい分野」(IMJの吉岡氏)という。ただし、自社で顧客を囲い込み、ターゲットに直接リーチできる自社メディアとしてケータイサイトをとらえ、囲い込んだ顧客を店舗やECサイトなどどこに誘導していくかを定めることで、「コンバージョンポイントを明確化できる」(吉岡氏)という。