米iSuppliは米国時間2009年6月26日,米Appleが3月に発売した小型デスクトップ・パソコン「Mac mini」を分解して原価を分析した結果を発表した。それによると,希望小売価格599ドルの下位モデルの推定原価は387.14ドルだった。そのうち,部品原価は376.20ドル,製造費用は10.94ドルであった。

 iSuppliの指摘によると,小型化のためノートパソコン向けの部品を多用していることで,部品原価が高めになっているという。携帯音楽プレーヤー「iPod」など,低コストなコンシューマ機器に比べると,利幅は小さいという。

 部品の内訳を見ると,CPUは米Intelのノートパソコン用プロセサ「Core 2 Duo P7350」(動作周波数2.0GHz)で,推定原価は118.35ドル。GPUは米NVIDIAの「GeForce 9400M」で,同65.16ドルである。

 このほか,日立製の120Gバイトの2.5インチHDD(推定原価46ドル),パイオニア製の光学ドライブ(同32ドル),米Broadcom製のWLAN/Bluetoothモジュール(同18ドル),韓国Samsung Electro-Mechanics傘下の中国Dongguan Samsung Electro-Mechanics製ACアダプタ(同14.25ドル)などの部品を使用している。

 今回の推定原価には,特許,ロイヤルティ,ライセンス料,ソフトウエア,流通などの費用は含まれていないという。

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