米Googleは米国時間2009年6月22日,世界のランドマークを識別する画像認識技術について,米フロリダ州マイアミで開催中のカンファレンス「Computer Vision and Pattern Recognition(CVPR)」で論文を発表した。

 この論文は,コンピュータが5万件を超えるランドマークの画像を迅速に認識できる新しい技術を紹介するもの。デモでは,名称やタグが付いていないランドマーク画像のURLを認識エンジンに入力すると,コンピュータがこの画像を分析して画像内のランドマークの名称や場所を表示する様子が紹介された。この認識エンジンによる画像の認識精度は80%だという。

 同社の研究チームは,まず画像共有サービス「Picasa」と「Panoramio」,観光ガイドのWebサイトから,GPSタグが付いた4000万件の画像の中からランドマークのリストを作成した。次に,これらのリソースと同社の画像検索サービス「Google Image Search」を使ってそれぞれのランドマークについて候補画像を探し,画像マッチング技術とクラスタリング技術により不要な部分を取り除いた。最後に,高速な画像認識を実現させるために効率的なインデックス・システムを開発したと説明している。

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