写真1●青山学院大学の相模原キャンパス
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写真2●100数十人の学生を前に講義するソフトバンクモバイルの中山五輪男氏
写真2●100数十人の学生を前に講義するソフトバンクモバイルの中山五輪男氏
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写真3●iPhone向けアプリの実装も実演
写真3●iPhone向けアプリの実装も実演
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写真4●講義の最後にはレポートを作成
写真4●講義の最後にはレポートを作成
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 ソフトバンクモバイルのiPhone事業推進室シニアエバンジェリストの中山五輪男氏は2009年6月18日,青山学院大学の相模原キャンパス(写真1)で「モバイルインターネット」をテーマに講演した(写真2)。

 ソフトバンクモバイルとソフトバンクテレコムは2009年5月に,同大学社会情報学部の学生と教員の合計550人に,米アップルの「iPhone 3G」を配布すると発表していた。今回の講義は,iPhoneを利用した研究・教育活動の一環ということになる。
今回の講義では,中山氏自身のiPhone 3Gに搭載されているアプリケーション・ソフトウエアが多数紹介された。iPhoneの配布後間もない学生に,実際に流通しているソフトウエアや活用シーンを紹介し,今後予定している講義内での地域向けサービスの企画やソフトウエア実装に役立てるのが狙いである。

 中山氏が紹介したソフトは,日産自動車やシャネルの販促向けソフト,薬の処方データベース,画像処理ソフト,教育ソフト,AR(拡張現実)など多岐に渡ったが,最も沸いたのが音楽ユニットmihimaru GTが武道館ライブで利用したという「BeatMaker」だった。同ソフトを使うと,自ら作成した楽曲がネットを通じてほかの人と共有できる。中山氏は,楽器メーカーの担当者のコメントを引用するかたちで「こうしたツールの普及によって,音楽が変わるだろう」と紹介した。

 その後,中山氏は統合開発ツール「Xcode」を使ってiPhone向けアプリのユーザー・インタフェース(UI)を作成,プログラミング初心者でも簡単にiPhone向けUIを実装できることを実演して見せた(写真3)。同学部は開設2年目であるため,現状では1~2年生しか在籍していないが,3年生以上ではアプリ開発に取り組むことにしている。

 今回の講義の最後には受講の感想が宿題として課せられ,学生はレポート作成に取り組んだ(写真4)。学生は,App Storeでの決済用のクレジットカードを持っていない,金銭的な余裕が無いなどの理由で,取得するソフトウエアが限られている。レポートでは,「実際にどのようなソフトウエアが流通し,使われているのか,よく知ることができた」といった感想が数多く寄せられたという。