図1●超解像技術のデモ
図1●超解像技術のデモ
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図2●マルチ画面表示
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図3●私の番組カレンダー
図3●私の番組カレンダー
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 米Mogmo社と国内における包括的な業務提携を行った日本ケーブルテレビジョン(JCTV)は,2009年6月18日から19日まで開催している「ケーブルテレビショー2009」(東京ビッグサイト)において,各種ソリューションの例を展示している。

 例えば,いわゆる3スクリーン(テレビ,パソコン,携帯電話機のディスプレイ)に向けた超解像技術のデモを行っている(図1)。超解像技術は一部のテレビでも搭載されているが,一般に同一フレーム内での処理である。これに対し,Mogmo社との提携によって提供を予定するソリューションでは,複数のフレーム画像を参照して,超解像処理を行う。この結果,標本化ポイントが実際に増えるので,より高画質化が可能になる。携帯電話機で撮影した映像をSDTV相当で表示する,あるいは元がSDTVの映像をHDTVで表示するといった用途を想定する。

 多チャンネル用放送番組のマルチ画面表示のデモも実施した(図2)。この画面は,一つのチャンネルを用意してマルチ画面の番組を流しているわけでも,受信側で複数のデコーダを用意しているわけでもないという。複数の放送チャンネルを受信して,そのまま一まとめに表示している。リモコンで所望の画面を選ぶと,そのチャンネルが表示される。まずは,CATVや館内放送での展開を想定する。

 このほか,携帯向け電子新聞・電子コミック・アプリケーションや電子コミックの多言語化支援ツールに加えて,「私の番組カレンダー」というアイディアを紹介した。例えば,新聞のチラシと一緒にカレンダーが配られ,家庭の冷蔵庫などに貼り付けられている。ここに,番組のジャンル別のカレンダーを用意しようという考え方である(図3)。

 Mogmo社は,独自のデータ解析技術を基にしたレコメンデーション技術に強みを持つ。将来的には,この番組カレンダーにレコメンデーション機能を付加した,個人ごとの番組カレンダーをwebベースで提供する,など様々な展開の可能性もありそうだ。

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