写真1●HSPA+方式のデータ通信サービスに対応したデータ・スティック端末「D31HW」(中国Huawei製)
写真1●HSPA+方式のデータ通信サービスに対応したデータ・スティック端末「D31HW」(中国Huawei製)
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写真2●イー・モバイル 執行役員副社長の阿部基成氏
写真2●イー・モバイル 執行役員副社長の阿部基成氏
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 イー・モバイルは2009年6月18日,HSPA+(high speed packet access plus)方式のデータ通信サービスに対応したデータ・スティック端末「D31HW」(中国Huawei製,写真1)を発表した。8月上旬のHSPA+データ通信サービス開始と同時に提供を開始する。通常価格は4万1980円。2年契約プラン「新にねん」を申し込んだ場合は1万7980円で販売する。

 HSPA+方式のデータ通信サービスは,データ変調方式を16QAMから64QAMに切り替えることで,受信速度を最大21.6Mビット/秒に高速化したもの(関連記事)。従来のHSPA方式の最大受信速度は7.2Mビット/秒だった。

 同社が実施したHSPA+方式データ通信のフィールド試験では,日中の横浜駅地下のポルタ街で15.2Mビット/秒,東京駅地下でも14.8Mビット/秒の平均受信速度が得られたという。イー・モバイル 執行役員副社長の阿部基成氏(写真2)は,「モバイル・ブロードバンドで初めて,ADSL並みの高速通信を実現した」と新サービスをアピール。また,7月1日にサービスを開始する競合UQコミュニケーションの「UQ WiMAX」に対して,「パフォーマンス,エリア,料金ともに十分競争できる」(阿部氏)と述べた。

 併せて阿部氏は,6月10日に参入が決定した3.9世代移動体通信サービスの提供時期に言及(関連記事)。2010年9月には,受信速度40Mビット/秒を超えるLTEの商用サービスを開始する意向を示した。「HSPA+の21.6Mビット/秒はLTEへのステップに過ぎない。我々は,グローバルでスタンダードになるサービスをいち早く日本市場に提供していく」(阿部氏)。