Web開発ベンチャーのアルカーナは2009年6月16日、イベント情報サイト「EventForce(イベントフォース)」を開設した。イベント参加者同士の交流を目指したSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の機能を持つことなどが特徴。無料の管理ツール提供などで定期的な利用が見込めるイベント主催者を、2009年内に10倍の200社に増やし、早期に国内最大のイベント情報サイトになることを目指す。

 イベントフォースは主催者および参加者ともに無料で利用できる。掲載するセミナーや勉強会、交流会の開催情報はITと経営の分野に特化する。中には悪質な主催者によるイベント情報もあるため、投稿の事前承認を行い、質の確保を担保する。

 主催者はイベント情報を登録するだけで、「会場の地図自動表示」「招待状の送信」「CSV形式の参加者名簿作成」「参加者への一斉メール配信」「ブログ貼り付けウィジェットの配布」などのサービスを利用できる。参加者はSNSを用いることで、知り合いが参加するイベントに参加したり、興味があるイベントにどのような人が参加しているか分かるようになる。

 アルカーナの原田和英社長は新サービス開始の経緯について「ネット上の交流でも一度会うことを重視する日本の風潮を考慮すると、オフラインと連動するSNSは需要があると考えた。イベントSNSは米国で盛んな一方、国内にほとんど存在しない」と説明する。また、昨今は企業が広告費ではなく販促費であれば投資する傾向にあるとされ、イベント開催需要の底堅さもサービス開始を後押ししたようだ。

 今後は利用者ごとにおすすめのイベントを提案する機能や、イベントを撮影した動画データの販売やそのための決済機能の実装などを計画している。