米Adobe Systemsは米国時間2009年6月15日,ホスティング型オンライン・サービス「Acrobat.com」を正式版に移行したと発表した。これまで無償で提供していたが,ビジネス利用に適した有償プランを新たに2種類設ける。

 「Acrobat.com」は2008年6月にベータ公開したサービスで,これまで500万人が登録したという。複数ユーザーによる共同作業が可能なワープロ機能「Buzzword」やWeb会議機能「ConnectNow」をはじめ,PDF変換,ファイルの保存および共有といった各種機能を利用できる(関連記事:Adobeがオンライン・サービス「Acrobat.com」を開始,「Acrobat」とも連携可能)。

 月額14.99ドル(1年契約の場合の年間利用料は149ドル)の「Premium Basic」は,ConnectNowの参加人数が最大5人,PDF文書の変換は1カ月当たり10回まで。月額39ドル(同390ドル)の「Premium Plus」は,ConnectNowの参加人数が最大20人,PDF文書の変換は無制限。無償サービスも引き続き提供し,ConnectNowの参加人数は3人まで,PDF文書変換は1カ月当たり5回まで。

 今後1年かけて,Acrobat.comの各種コラボレーション機能の拡充を図る。スマートフォンによるドキュメントのアップロード,管理,共有を可能にするほか,コンテンツ配信プラットフォーム「Flash Platform」を活用したリアルタイムのドキュメント共同編集ツールを提供する予定。Microsoft OfficeやOpen Officeとの統合も強化する。

 同社はまた,オンラインで複数のユーザーが同時に作業可能なスプレッドシート・アプリケーション「Tables」を,Acrobat.com向け試験サイト「Acrobat.com Labs」でベータ公開した。

[発表資料へ]