米Greenplumは米国時間2009年6月8日,企業向けの新しいデータ・クラウド構想「Enterprise Data Cloud(EDC)」を発表した。この構想は,データ・ウエアハウスにセルフサービス機能などを加えるもの。EDCプラットフォームや方法論,エコシステムの強化などを通じて,企業がデータを一元管理できる分析インフラをより早く導入できるように支援する。

 ソフトウエア・ベースのEDCプラットフォームにより,企業はデータ・ウエアハウスとデータマートを作成・管理して仮想および物理インフラやクラウドで利用できるようになる。1回のクリックで新しいデータ・ウエアハウスやデータマートを設定できるセルフサービス型プロビジョニング機能のほか,ペタバイト規模のデータに対応可能な拡張性,ビジネス・インテリジェンス(BI)向けに最適化された並列データベース機能などを備える。

 既に,米Fox Interactive Media傘下の米MySpaceのほか,米Zions BancorporationやインドFuture GroupなどがEnterprise Data Cloudプラットフォームを導入しているという。

 併せて,同社はデータベース製品の新版「Greenplum Database 3.3」の販売を開始した。新版は,データベース・システムの稼働中にサーバーをオンラインで追加する機能など,EDCに対応する機能が追加された。また,管理コマンドを強化したほか,オープンソースの管理コンソール「pgAdmin III」などを追加している。

 対応するOSは,SUSE Linux Enterprise Server 10.2(64ビット),Red Hat Enterprise Linux 5.x(同),CentOS 5.x(同),Solaris 10のU5以降(同)。また,開発および評価目的の使用では,Mac OS X 10.5,Red Hat Enterprise Linux 5.2以降(32ビット),CentOS 5.2以降(同)にも対応する。

発表資料(1)
発表資料(2)