米Sun Microsystemsは米国時間2009年6月2日,米サンフランシスコで開催中のJava開発者向けイベント「JavaOne」において,Javaアプリケーションをダウンロード販売するオンライン・ストア「Java Store」を開設すると発表した。米国内ユーザー向けのプライベート・ベータ版サービスを既に始めており,2009年中に米国向けの正式サービスを開始。米国外向けサービスは2010年になる予定。

 Java Storeでは,デスクトップ用のJava/Java FXアプリケーションをダウンロード販売する。ユーティリティ,ビジネス・アプリ,ソーシャル・アプリ,ゲームなど,複数のカテゴリのソフトウエアを扱う。現時点では,オンライン・ロールプレイング・ゲーム「RuneScape」や,ミニブログ・サービスTwitter用のクライアント「Twitter FX」などのアプリケーションをサンプルとして配布している。現在は無料のアプリケーションのみを扱うが,いずれは有料アプリの販売も開始する。

 Java Storeでソフトウエアを販売したい開発者は,同社が新たに開設した開発者向けレポジトリ・サービス「Java Warehouse」にソフトウエアを登録する必要がある。現在はパブリック・ベータ版のサービスで,米国内の開発者のみが登録可能。他国の開発者の登録は2010年から受け付ける予定。正式サービス開始後は年間の登録費がかかる。将来は,携帯機器やテレビ向けのアプリケーションもJava Warehouseで扱う意向。

 同社はまた,RIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)基盤の最新版「JavaFX 1.2」を発表した。クロス・プラットフォームの新しいユーザー・インタフェース・ライブラリ,アプリケーションの起動時間の短縮,RTSP(リアルタイム・ストリーミング・プロトコル)によるストリーミング・メディアのサポートなどの新機能を搭載した。また,JavaOneでは,JavaFXアプリケーションをビジュアルに作成できる新しいツール「JavaFX Authoring Tool」や,テレビ向けのJava FX環境「JavaFX TV」のデモンストレーションも行った。

 さらに同社は,オープンソースのWebアプリケーション・プラットフォーム「GlassFish」についても,エンタープライズ向けJava環境の最新版「Java EE 6」の仕様を取り込んだ「GlassFish v3」のプレビュー版を同社サイトで公開した。

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