写真●インフォテリアの平野洋一郎代表取締役社長
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写真●Handbook Studioのコンテンツ作成画面
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 インフォテリアは2009年6月2日,iPhoneとiPod touch向けのコンテンツを簡単に作成できるサービス「Handbook」の提供開始を発表した。インフォテリアにとり,初のスマートフォン向けビジネスになる。

 「スマートフォンは,ガラパゴスなどと言われる日本の携帯電話とは違い,アプリケーションを世界市場に展開できる。今回は日本市場向けだが,英語版や中国語版も今後提供する。Handbook以外のスマートフォン向けアプリも提供していく」と,平野洋一郎社長(写真)は意気込みを語った。

 Handbookは,コンテンツを登録するサイト「Handbook Studio」と,Handbook Studioに登録されたコンテンツを閲覧するためのiPhoneアプリ「Handbookアプリ」からなる。「Handbook Studio」は有料で,500Mバイトのコンテンツ容量を確保する場合,月額2万1000円(年額21万円)となる。顧客自身がサーバーを運用するケースにも対応する。

 Handbookアプリについては,現在米アップルにApp Storeへの登録を申請中。「近々AppStoreで無償ダウンロードできるようになる見込み」(同社)としている。

 コンテンツ作成は,PCでHandbook Studioにアクセスして行う。テキストの入力(または貼り付け),画像や動画のアップロードなどの操作は簡単で,mixiなど一般的なブログ・サービスの更新作業ができるユーザーであれば可能(写真)。クイズや問題集を簡単に作成し,ユーザーの回答をHandbook Studio側に保存する機能も備えている。

 コンテンツは公開することもできるが,特定のユーザーだけに閲覧させたい場合は,「キーコード」という文字列を設定し,ユーザーに通知する。今後iPhone3.0で予定されているコンテンツ課金機能にも,対応する考えだ。

 ただし大量のコンテンツを一括して登録する機能は用意していない。執行役員スマートソフトウェアビジネス部の穴沢悦子部長は「Handbookは,企業情報システムと連携させるような用途には向かない。これまでITのツールが届かなかったところに,新たな付加価値サービスを安く簡単に提供する手段として使ってほしい」とした。

 具体的には,教育機関の自習用端末や博物館などのガイド端末,店舗で商品の解説コンテンツを提供するサービス端末などの需要を見込んでおり,2011年に売り上げ2億円を目指す。