画面●JP1/AJS3の管理画面の例
画面●JP1/AJS3の管理画面の例
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 日立製作所は2009年6月2日、統合システム運用管理製品の新版「JP1 Version 9」を発表した。クラウドコンピューティング時代の到来を見据え、「大規模」「仮想化」向けに管理機能を強化。エージェントレスでサーバーの稼働状況を監視する「JP1/Performance Management-Remote Monitor」を新たに加えた。7月31日に出荷開始する。

 ジョブ(Job)管理をはじめとする、業務の自動運用機能を刷新し、「JP1/Automatic Job Management System 3(AJS3)」とした(画面)。従来のAJS2に比べて、ジョブ起動性能を約10倍に高めたという。コスト削減を狙ってシステム集約が進むなか、より大規模なシステムを管理できるようキャパシティを広げた。

 JP1/Performance Management-Remote Monitorは、サーバーに監視エージェントを導入することなくCPUやメモリーの使用率を監視する機能。サーバー集約に際して、現状を把握して計画を立案したり、統合後のチューニングに役立てたりできる。

 仮想化環境の管理機能も強化した。「JP1/Integrated Management」で、物理サーバーと仮想マシンの構成情報を合わせて監視できる。仮想マシンの情報は仮想化ソフトから取得する。利用可能な仮想化ソフトは、当初はヴイエムウェア製。今後、マイクロソフトのHyper-Vや、同社のVirtageに対象を広げる計画である。