米Gartnerがまとめた世界半導体市場に関する調査結果によると,2009年の同市場規模は1980億ドルで,前年の2550億ドルから22.4%縮小する見通し。同社は第1四半期の時点で同24.1%減と予測していたが,これをわずかに上方修正した。

 同社リサーチ担当バイス・プレジデントのBryan Lewis氏は,第1四半期のパソコン出荷が予測を上回ったため,マイクロプロセッサ市場の見通しも引き上げたと説明。ただし,「本格的な需要回復ではなく,過度の在庫調整によるところが大きい」と指摘している。

 また同社は,半導体企業からの情報をもとに,第2四半期の半導体市場の売上高が4.9%成長すると予測した。「第1四半期に描いていた最悪のシナリオは脱したが,半導体市場は明らかにまだ困難な状況にある。中国を例外として,回復の兆候はごくわずかだ」(同氏)

 2009年の売上高を分野別で見た場合,ASSP(特定用途向け汎用LSI)が引き続き最大のシェアで,519億ドル(前年比24.2%減)となる見通し。次いでメモリー分野が394億ドル(同16.8%減),マイクロプロセッサやDSPなどのマイクロ・コンポーネント分野は373億ドル(同23.6%減)となり,2008年の2位から3位に後退する見込みである。

[発表資料へ]