米Microsoftは米国時間2009年5月29日,「Windows 7 Starter」に関する仕様変更を明らかにした。提供地域の制限をなくし,全世界で提供するほか,同時実行可能なアプリケーション数の制限も撤廃する。

 Starterエディションは,エントリ・レベルのパソコン向けに機能を縮小した“軽量版”として「Windows XP」から提供を開始したもので,「Windows Vista」でも用意している。だが,現在は一部地域でのみ提供し,同時実行できるアプリケーションは3つまでという制限がある。

 米国時間2009年5月29日に,Windows関連の公式ブログに同社が掲載した記事によると,「Windows 7 Starterを搭載したネットブック(低価格小型ノート・パソコン)でも,より豊富な機能を使いたいとの声が,パートナーや顧客から寄せられていた」という。この要望に応える形で,Starterエディションの仕様変更を決めた。

 ただし,Starterエディションでは利用できない機能もある。「Windows 7 Home Premium」「Windows 7 Professional」といった上位エディションで提供するユーザー・インタフェースの「Aero Glass」,背景変更などのパーソナライズ機能,マルチモニターやDVD再生,「Windows Media Center」や「Remote Media Streaming」機能などである。

 Microsoftは「Windows 7の場合,Starter以外のエディションもほとんどのネットブックで動作する」として,ネットブック向けに上位エディションの検討を勧めている。ブログに投稿した同社のBrandon LeBlanc氏も,「多くのベータ・ユーザーがWindows 7 Ultimateを小型ノート・パソコンにインストールし,好意的なフィードバックを寄せてくれた。そこで私もDell Mini 9にWindows 7 Home Premiumをインストールし,満足している」と述べている。

[公式ブログの投稿記事]