日本IBMは2009年6月19日に、自社ブランドのルーターとLANスイッチを発売する。ブロケード コミュニケーションズ システムズがOEM提供する。5月29日付でブロケードが発表したもの。日本IBMが自社ブランドのルーター、LANスイッチ販売に乗り出すのは初めて。IBMはシスコシステムズと蜜月関係だったが、シスコのサーバー参入後は他のネットワーク機器ベンダーとの関係を強化していた。

 自社ブランドのIPネットワーク製品を展開する狙いについて、日本IBM広報は「クラウドコンピューティングと、米IBMが2月に提唱した企業向けITインフラ構想『Dynamic Infrastructure』の推進のため」と説明する。自社でネットワークからサーバーまで提供できる体制を整え、シスコやヒューレット・パッカードに対抗する。

 日本IBMが提供するIPネットワーク製品のブランドは以下の通り。大型のシャーシ型ルーターが「IBM m-シリーズ イーサネット・ルータ」、通信事業者向けボックス型スイッチが「IBM c-シリーズ イーサネット・スイッチ」、企業向けのシャーシ型スイッチが「IBM s-シリーズ イーサネット・スイッチ」、企業向けのボックス型スイッチが「IBM g-シリーズ イーサネット・スイッチ」となる。

 米IBMと米ブロケードは4月に、IPネットワーク製品のOEM提供について契約を締結していた。IBMはブロケードのほかにも、4月末に米ジュニパーネットワークスと提携している。