写真1●マイクロソフト Dynamics事業統括本部 マーケティング部 エグゼクティブ プロダクトマネージャーの齋藤誉氏
写真1●マイクロソフト Dynamics事業統括本部 マーケティング部 エグゼクティブ プロダクトマネージャーの齋藤誉氏
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写真2●住友セメントシステム開発 FMソリューション部の山口浩二部長
写真2●住友セメントシステム開発 FMソリューション部の山口浩二部長
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 「Dynamics CRMを様々な業務アプリケーションの開発基盤として提供する。すなわち,CRMのC(Customer)をXに変えていく」――。マイクロソフトは2009年5月29日,CRM(顧客関連情報管理)アプリケーションの開発プラットフォーム「Dynamics CRM」を,CRM以外の様々な業務アプリケーションの開発基盤として提供するコンセプト「Dynamics XRM」に関する説明会を開催した。

 Dynamics CRMの特徴は「1つのプラットフォーム上に複数のアプリケーションを構築し,一元管理できること」(マイクロソフト Dynamics事業統括本部 マーケティング部 エグゼクティブ プロダクトマネージャーの齋藤誉氏,写真1)。構築した業務アプリケーションは,オンプレミス,オンデマンド,SaaSなど様々な形態で展開できる。国内では90社以上の導入実績を持ち,SFA(営業支援)やコールセンターのシステム構築に利用されている。

 このDynamics CRMのプラットフォーム上に,不動産管理や資金管理など,顧客関連情報以外の情報管理アプリケーションを構築するというのがDynamics XRMのコンセプトである。説明会では,Dynamics XRM のコンセプトで製品開発をしている2社の事例が紹介された。

 ソフト会社のグレープシティは,Dynamics CRMのプラットフォーム上に,学生のライフ・サイクル管理システムや学校運営のためのワークフロー・システムを構築し,「ERM(Education Relationship Management)」の製品名で私立学校向けにパッケージを提供している。

 住友セメントシステム開発は,ビルの施設情報やメンテナンス情報,テナント情報を一元管理する「CAFMサービス」をDynamics CRMで開発し,SaaS型で運用している。住友セメントシステム開発 FMソリューション部の山口浩二部長(写真2)は,Dynamics CRMを開発基盤にするメリットとして,「セキュリティが強固で,使い慣れたMicrosoft Officeと親和性が高いシステムが構築できる」ことを挙げた。