システム構成
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 メディアキャストは,簡易データ放送システム「COx」を開発した。随時更新される情報を,放送用のBML(Broadcast Markup Language)で記述された画面コンテンツと合成し,データ放送規格(ARIB規格)に準拠した伝送信号(トランスポート・ストリーム)としてデジタル放送用多重化装置に出力する。同社は鳥取県日吉津村で2009年4月末~7月末までの予定で実施中のエリア限定型ワンセグの実証実験に技術協力しており,このシステムの提供,運用を既に開始している(図)。

 メディアキャストは,これまでも放送事業者やケーブルテレビ局などに対し,データ放送コンテンツの制作技術など,各種製品を提供してきた。また,エリア限定型ワンセグの実験にも関わってきた。今回の簡易データ放送システムの開発により,制作から送出までデータ放送全体をカバーし,大規模な設備や専門知識を必要とせずに,容易にエリア限定放送を実現可能な環境を提供できる体制ができたとしている。

 日吉津村の実験では,担当者がwebインタフェースから手動で入力した情報や,外部のコンテンツ収集システムからの特売情報/イベント情報/緊急情報/番組情報がワンセグのデータ放送画面に随時反映し更新され,「タイムリ-に情報を伝えることが可能になった」という。

 なおこの実験においてメディアキャストは,簡易データ放送システムの他に,「放送規格に準じたデータ放送BMLコンテンツ制作技術」「ワンセグ放送を実施するための放送帯域設計などの放送技術」「実験放送局内に設置される運用システム技術全般および機材提供」などの技術を提供した。

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