野村総合研究所(NRI)は2009年5月27日,文書管理システムの新製品「File Server Protector(ファイルサーバープロテクター)」を発表した。セキュリティと導入/運用の容易さを両立できるという。6月1日に発売する。価格はクライアント200台の最小構成時に年額200万円(税別)。

 企業内に分散する複数のファイル・サーバーを束ね,1つの仮想的なWebアプリケーションとして利用できるようにする。これにより,セキュリティを保つことができる。具体的には,Active Directoryと連携し,ユーザーIDとアクセス権限を一元管理する。個々のOffice文書に対して,編集/印刷/保存に加え,閲覧期間や閲覧回数といった細かい制御も可能である。ファイル操作ログの監査証跡機能も備える。

 製品投入の背景には,ファイル共有とセキュリティの両立が難しいという状況がある。従来,ファイル・サーバーは設置や導入が容易であるため広く使われてきたが,半面,サーバー機が乱立し,管理が甘くなり,情報が漏えいしやすかった。一方で,初めからセキュリティの維持に注力した文書管理システムは,ファイル・サーバーと比べて敷居が高く,業務の現場での利用が進まなかった。