米Rambusは米国時間2009年5月26日,同社特許を侵害したとする判決を受けた韓国Hynix Semiconductorに対し,米カリフォルニア州北地区連邦地方裁判所が損害賠償など約3億9700万ドルを早急に支払うよう命じたと発表した。

 同裁判所は3月12日,両社間で争っていたメモリー関連技術の特許訴訟において,Hynixに約3億9700万ドルの支払いを命じる最終判決を下したが,Hynixは控訴する意向を示していた(関連記事:RambusとHynixの特許侵害訴訟,Hynixに3億9700万ドルの支払い命令)。このため同裁判所は,最終判決日から45日以内に保証金として2億5000万ドルを支払い,残額についてはHynixが韓国に所有する製造工場に対する先取特権を付与するよう命じた。

 Rambus上級副社長のThomas Lavelle氏は,「控訴審でもHynixによる賠償金の支払いが支持され,全額を回収できると確信しているが,保証金の支払い命令を歓迎する。しかし,Hynixの製造工場の査定額が,損害賠償金の残額の2倍に満たない場合は,当社の利益を保護するために,裁判所に他の担保を求めるつもりだ」とコメントした。

 この特許侵害訴訟は,2000年8月にHynixがRambusを訴えたことに端を発しているが,訴訟はその後,3件の個別の係争に分割された。Rambusの特許は無効だとするHynixの申し立て,Hynixのメモリー製品によって特許を侵害されたとするRambusの申し立て,RambusがDRAM規格の標準策定作業で不正を働いたとするHynixの申し立ての3件すべてにおいて,Rambusに有利な判決が下された。

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