WFP(国連世界食糧計画)は2009年5月25日、世界の飢餓や貧困の現状を啓蒙する活動「地球のハラペコを救え。」のWebサイトをリニューアルした。携帯電話と連動することで、アフリカやアジアの現状をより身近に感じさせる仕組みを構築した。新サイトの発表会に登壇した、WFPのサポーターであるモデルの知花くららさんは「このサイトが世界の現状を少しでも考えてもらえるきっかけになれば」と話す(写真)。
新サイトはPC用ページと携帯電話用ページを連携させた。身近な機器である携帯電話の画面に現地の子供の写真を表示することによって、飢餓や貧困が他人事ではなく、同じ世界の現実であることを訪問者に実感してもらうことを目指した。
PC向けWebサイトを訪れると、現地の子供の写真が表示される(図1)。しばらくすると写真が崩れた表示になり、QRコードに変わる(図2)。QRコードを携帯電話のカメラで読み取ると、今度は携帯電話にその子供の写真が表示される仕組みだ。表示される子供の写真は毎回異なる。
ここで利用者が「寄付」ボタンを押すと、クイズに正解すると寄付ができるサイト「eQuiz」や、漢字問題に正解すると寄付ができるサイト「HappyRice」に誘導する。どちらも正解すればWFPに食料が寄付される仕組みである。
ただしPC画面上に表示されるQRコードは6秒で画面上から消えてしまう。世界では6秒に1人、5歳未満の子供が飢えで死亡しているといわれているため、このようなコンテンツにしたという。利用者は急いで撮影しなければならない。すぐにでも支援を必要としているということを、利用者に体感させる意図である。
新WebサイトではPC向けページでも寄付を受け付ける。飢餓や貧困に関する情報配信や、ロゴ、ブログパーツの配布も実施する。