NECは2009年5月25日、社会起業家向けの育成支援策を強化すると発表した。「次世代社会イノベータープログラム」の名称で、起業前でも社会に役立つビジネスを志し、社会起業家を目指す人材を教育する。これまでのプログラムはすでに起業した人材だけが対象だった。

 6月上旬に募集を開始する。選考会を経て5~6人を選び、「アソシエイト」と名付ける。8月から半年間、アソシエイトをNEC社会起業塾の卒業生が働く現場に派遣し社会起業家の仕事ぶりを現場で体験させる。

 起業した人に事業計画策定やマネジメントのスキルを伝授する、提供中の無償プログラム「NEC社会起業塾」も強化する。こちらは社会起業家を支援するNPO(非営利組織)であるETICと共同で実施している施策。新たに横浜市がパートナーとして参加したため支援対象を広げる。

 今年度は4~7人を選出する。これまでは毎年3~5人を選出していた。また、卒業後のフォーローを強化し、年次活動報告書作成費を3年間にわたって一部負担するほか、1年間の広報活動支援も実施する。

 NEC社会起業塾の今年度分は6月3日に募集を開始する。これまでに、病児保育を支援するNPO法人フローレンスや、カンボジアの児童買春問題の解決を目指すNPO法人かものはしプロジェクト、ニートやフリーターを支援するNPOコトバノアトリエの各代表者が参加した。