米NetAppは米国時間2009年5月20日,データ・バックアップ用ストレージ・ベンダーの米Data Domainを買収することで両社が最終的合意に達したと発表した。買収金額はおよそ15億ドル。取り引きは現金と株式で行なわれる。同社は,買収を通じてディスク・ベースのバックアップ・ソリューションの拡充を図る。

 買収後,Data DomainはNetAppの製品ラインに加えられ,同社の販売組織はNetAppの販売部門に統合される。NetAppは,Data Domainの製品を同社の流通チャネルを通じて世界市場を対象に販売することで,新規顧客の獲得と市場シェアの拡大を目指す。

 NetAppは同日,2009年第4四半期(2009年2~4月)と通期の決算を発表しており,それによれば,第4四半期の売上高は8億8000万ドルで前年同期から6%減少している。GAAP(米国会計原則)ベースの純利益は7500万ドル(1株当たり利益は23セント)で同17%の減益を計上した。

 通期では,GAAPベースの売上高が前年比3%増の34億ドルで,米国一般調達局(GSA)との間で議論となった1億2900万ドルの影響を除いた場合,非GAAPベースの売上高は35億ドルとなる。GAAPベースの純利益は8700万ドル(1株当たり利益は26セント)で同72%の減益となった。

 2010会計年度の第1四半期(2009年5~6月)の売上高見通しについては,世界経済の先行き不透明感から発表を控えたが,非GAAPベースの粗利率は約61%になるとの見通しを示している。

発表資料(1)
発表資料(2)