コンピューター・セキュリティの標準化団体Trusted Computing Group(TCG)は米国時間2009年5月18日,ネットワーク・アクセス制御(NAC)を目的とするセキュリティ仕様「Trusted Network Connect(TNC)」の対象範囲の拡大を発表した。

 新しい仕様の追加により,TNCをネイティブでサポートしない“クライアントレス・エンドポイント”やリモート・アクセス,ID連携のサポートを追加する。IPネットワーク上のすべてのデバイスを権限の無いアクセスから保護するほか,物理的なアクセス制御システムの統合にも対応できるようになるとしている。

 具体的には,セキュリティ・プロトコルTLS(Transport Layer Security)を使ってIPネットワーク上でTNCプロトコルを利用する仕様「IF-T for TLS」,プリンタやVoIP電話などのクライアントレス・エンドポイントのサポートに関する仕様,必要に応じてTNCのセキュリティ情報を伝達する仕様「Federated TNC」の3つが追加される。

 TCGは,米ネバダ州ラスベガスで開催中のネットワーク関連展示会「Interop Las Vegas 2009」のTCGブースにおいて,TNC仕様の導入事例を紹介している。

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