ネット・セキュリティを推進する大手3団体は,マルウエアに対抗するための取り組み「Chain of Trust」を,米国時間2009年5月19日に発表した。非営利団体の全米サイバー・セキュリティ連盟(NCSA:National Cyber Security Alliance),スパイウエアに対抗する業界団体Anti-Spyware Coalition(ASC),不正プログラム撲滅プロジェクトのStopBadware.orgは,急増するマルウエア撲滅を目指して,政府機関,インターネット関連会社,セキュリティ・ベンダー,ネットワーク・プロバイダ,教育機関などと協力体制を敷く。

 まず手始めに,ネット・セキュリティ確保に向けた各社および各機関・団体の取り組みを整理し,弱点などを分析する。その後,業界全体が一丸となって連携できるプロジェクトを立案し,その進捗などを管理する。

 ASCコーディネータのAri Schwartz氏は,「個々の企業やセクターが堅牢なセキュリティを実装していても,複数の企業やセクターにまたがる脆弱性を突くマルウエアには対抗できない。業界全体で共同戦線を組み,日々進化するセキュリティの脅威に対抗できるシステムを構築する必要がある」とコメントした。

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